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米国貨物 セキュリティ対策 − 情報箱

 1) はじめに

(1) 説明: C-TPAT、CSI、24時間ルールなど

 @ 米国の対策

米国は2001年の9/11事件に端を発した国際貨物輸送におけるセキュリティ問題に対処、これを強化するためC-TPAT (Customs Trade Partnership Against Terrorism)、CSI(Container Security Initiative)、及びCSIを補強するものとして外国港の貨物積込み24時間前までにマニフェスト(貨物目録等14項目) のCBPへの申告を義務化した通称「24時間ルール」等の対策を実施してきた。また、2006年10月、既に実施した施策に法的根拠を与えるべく関係法制の整備を行い、セキュリティプログラムをさらに強化させるためのSAFE Port Actを制定した。こうした米国での国際貨物輸送への保安対策やサプライチェーン・セキュリティに係る関連規則やプログラムの具体化策は米国に続く世界各国が実施する同じ対策、法制度に影響を与えている。従って、米国の動向には充分な注視が必要である。この欄では主に24時間ルール強化に関する「10+2(追加項目)」についての一般的状況について報告する。

1. SAFE Port Act

2006年10月13日米国のブッシュ大統領はサプライチェーン・セキュリティの強化を目的とするSecurity and Accountability for Every (SAFE) Port Actに署名し、以下の具体策を盛り込んでいる。同法案は個別のイニシャチブについて規定するものではなく、各種イニシャチブについての今後の進め方等、サプライチェーン・セキュリティに関する方針を定める。米国の各種イニシャチブについて、その主なものについて説明する。

1.1 Custom Trade Partnership Against Terrorism (C-TPAT)

これは税関及び国境保護局(Customs and Border Protection - CBP)が貿易業者に対するセキュリティ対策として2002年4月に導入したもので貿易関連企業がCBPの示すガイドラインに沿い、個別にセキュリティ対策を策定、CBPの承認を得ることで参加できる。これにより、民間は自分のセキュリティ対策を強化することで港湾での官当局による迅速なサービスに必要な関係処理を享受できるというものである。

SAFE Port Act の施行により、C-TPATが成文化され、実施にかかる権限の拡大と予算確保が行われる結果、港湾での貨物のスムースな流れが保証されることになる。こうした施策を通じて、物の流れが停止しないことは関連業界にとっては非常に重要であり、同時に魅力的でもある。これまで10,000件以上もの業者が任意に国土保安省のガイドラインに従うと表明したと言われているが、認定には幾つかの実地検査等が必要なために認定済み事業者の数はまだあまり多くはないと言われている。今回の法律の成立によって認定のための人員も確保されることとなるため、同作業のスピードアップと認定事業者の数も増加するものと期待されている。

1.2 Container Security Initiative (CSI)

2002年1月から米国政府は税関及び国境保護局(Customs and Border Protection: CBP)と外国港が締結する二国間協定に基づき、米国税関職員を海外の積出港に派遣して対米輸出貨物を事前審査し、ハイリスクコンテナの特定を行っている。現在日本の4港(東京、横浜、名古屋、神戸)を含む58港がCSIに参加しており、米国向けコンテナ貨物の90%をカバーしている。CSIの検査はX線(放射線)検査が中心だが一部の核兵器密輸が懸念される港ではエネルギー省(DOE)国家核保全局(National Nuclear Security Administration: NNSA)が共同で検査をすることもある。

Safe Port ActにCSI関連で記載された事項のいくつかを下記する。
・ 米国向けコンテナが船積み前にセキュリティリスクコンテナを発見、検査、捜索すること。
・ 国土保安省長官への外国政府とのCSI実施について交渉権
・ CSI参加港からのコンテナについては、リスクは低いものとして取り扱う。
・ 自動ターゲティングシステム等で危険としたコンテナは「積載不可」とする。
・ 2007年9月30日迄にCSI実施の各国政府の対応、検査実施、発生事案等を報告する。
・ CSI、C-TPAT等の初期保安対策は近い将来には新貨物情報の集積・交換構想に基づく新保安対策に替わる。

1.3  「24時間ルール」 (24-Hour Advance Vessel Manifest Rule)

「24時間ルール」は、CSI を補強するものとして、外国港での貨物積み込み24時間前までにマニフェスト(貨物目録等14項目) をCBPに申告することを義務付けている。正確なマニフェスト情報を申告しなかった場合や情報が漠然としている場合等「24時間ルール」に対する明白な違反があった場合には、執行(エンフォースメント) 措置として"do not load" (積み込み不可) メッセージが発行され、当該貨物の船積みができなくなる。また、CBP の事前承認なく貨物積み込みを行った船舶は米国港湾での荷下ろし許可発行を拒否される。なお、海上貨物については2003年2月から上記のルールが本格施行されているが、2003年12月に公布された2002年通商法に基づくファイナルルールにより、トラック・鉄道・航空・船舶すべての輸送モードが取り扱う輸出入貨物の情報が事前申告の対象となった。


● 日本機械輸出組合−橋本氏講演会(2007年11月30日)資料

資料-0  「米国の貨物安全政策と荷主への影響」 日本機械輸出組合 橋本氏講演

資料-1 コンテナスキャンニング規則  2007年9月11日委員会の勧告実施法 

資料-2 10+2 データエレメント 

資料-3 10+2 FAQ 

 A EUの動向−貨物セキュリティ対策

2004年3月31日欧州議会及び閣僚理事会においてSOLAS条約第XI-2章及びISPS Codeに対応した規則Regulation (EC) No725/2004 Enhancing ship and port facility security)が採択された。更に、2006年12月改正EU関税法施行規則の改正案を可決、2008年1月1日から定められた基準を満たした貿易業者に対しての貿易手続きの簡素化や貨物検査の円滑化の便宜を与えるAEO (Authorized Economic Operator)制度が開始されることとなった。また、貨物の事前申告ルールについては、り2009年7月1日からEU域内に対して輸出入される物資の情報を24時間前までに申告することが要求される。

(予定される日程)

− 2008年1月1日: AEO制度

− 2009年7月1日 : EU版 24時間ルール


A 日本機械輸出組合ホームページ−貴重な資料(下記は一部項目)が掲載されています。 

サプライチェーン・セキュリティ対策

−米国関税局が提唱するC-TPAT、CSI、24時間ルールに関するニュースおよび手続き資料を掲載

最新ニュース

−サプライチェーン・セキュリティ対策についての彩色ニュースを掲載「改善された特定輸出申告制度/簡易申 − 告制度説明会」議事録 (2007/8/3)
−「米国通関制度基礎セミナー」講演録(NAFTAとGSPを中心に) (2007/4/5)
−報告書「サプライチェーン・セキュリティ・プログラムの国際比較」 (2007/1/16)

その他、日本機械輸出組合のホームページでは2002年以来からの重要な記事をご覧頂けます。


キーワード:

 SAFE Port Act
 サプライチェーン・セキュリティ
 C-TPAT、CSI、24時間ルール
 コンテナセキュリティプログラム

 
 


(関係情報へのリンク)

FCS Import2000
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Last Update 07/12/12